Art project 海岸線アートプロジェクト
edénの周辺を楽しむ
『edén』周辺では、美術家/音楽家として活躍する立石従寛が「積層と侵食」をテーマに勝浦の自然環境を活かしたアートの展示を計画しています。
立石従寛(たていしじゅかん)
1986年シカゴ生まれ。美術家、エキシビジョンメイカー、音楽家。仮想と現実、自然と人工など二項対立的境界の融和をテーマに人工知能、立体音響、身体表現を用いたインスタレーションを展開している。また、アートスペース「The 5th Floor」や「TOH」の立ち上げ、音楽・音響制作なども作品制作の一環として活動する。2021年より木食ブランド「木(食)人」の共同主宰でもある暮らしの実験場「TŌGE」共同代表、Royal College of Art美術修⼠号修了(論文⾸席)。
第一弾期間限定展示「Beach on Beach」
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立石従寛
- 2022
- 木、石、砂、パラソル、ビーチチェア
- 5.4 x 12.6 x 1.5m
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会期:2022.7.30〜8.31 ※期間が変更になる可能性がございます。
勝浦はリアス式海岸が続く断崖の地だ。砂岩が積み重なった層が荒波によって侵食され、忘れ去られた過去の記憶=地層がむき出しになっている。岩壁と海を見比べていると、海抜0メートルにあるこの浜辺が、地層の重なる以前の太古からあることを思い出す。
そんな勝浦の浜辺に、積み重なることのない浜辺を、人工的で切り取られたユートピアのように、あるいは地層のように、記憶の更新として重ねてみる。
パラソルの下、ビーチチェアに座ってみると、足元の砂浜と下にある波打ち際が同時に見える。水平線は普段の目線より少し高くあり、もう一つの水平線がぼんやりと浮いて見えてくる。降りると足の裏でシーガラスやプラスチックが混ざる漂流物を感じる。こうして、浜辺が太古より変化し続けていることに改めて気付かされる。
この星を水平につなげる浜辺を、ほんの少しだけ切り取って垂直に重ねる。本作に上がって、まるくこの星を見下ろしていただきたい。
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